今日もStormの話です。
ですが、今日は少し趣向を変えてStormが実際にどんな場所で使われているかを紹介してみます。
・・・というのも、Stormって「リアルタイム分散処理フレームワーク」ではありますが、
それだけだと何ができるかさっぱりで、かつ日本では実運用として使っている場所は無いので。
#あるかもしれませんが、少なくとも情報は公開されていません。
そんなわけもあって、紹介するのは全て外国の企業となりますが、書きますね。
尚、元情報はStormのWikiからです。
企業名 | 用途 |
---|---|
Groupon | リアルタイムのデータ統合に使用している。重複しないデータをまとめるのに有用。 |
Rubicon Project | リアルタイム入札システムにおける広告の表示回数の解析に使用。毎日6億5千万のオークションの結果を毎日処理し、より有効な広告の提案を行っている。また、オークション開始時にその有効度を表示するというより先を行ったアプリケーションも想定している。 |
premise.is | ヘッジファンドの投資効果を高めるために経済情報を収集し、経済の予測に使用している。60ノードで毎時25GBずつ増えるデータを処理している。 |
Ooyala | オンラインビデオ配信において、コンテンツ作成者に対してユーザの利用状況を提供する解析結果と、解析結果を利用してリコメンドを表示するAPIを提供している。コンテンツ作成者はユーザに対して有効なリコメンドを表示するプログラムを自ら作成できる。 |
RocketFuel | オンライン広告の有効性をリアルタイム分析するために使用。Hadoopと併用する形で運用している。 |
QuickLizard | オンライン上の組織内外の情報を統合して、商品の価格を動的に変更するためのリコメンドに用いている。 |
spider.io | インターネットトラフィックを監視し、不審/望ましくないサイトの検知を行っている。 |
8digits | Webサイトのモニタリングを行い、統計結果をリアルタイムで出力するために用いている。 |
FullContact | GoogleContactsのような連絡先機能のバックボーンアドレスとサードパーティのアドレスの同期に使用。 |
ツイートの解析結果の提供に用いている。Stormを用いて算出された解析結果を用いて収益最大化、スパム検知、情報検出等を行っている。 | |
Alipay | オンライン市場における取引/量/上位企業の取引情報/ユーザの登録の解析を行っている。 また、ログ解析にも使用している。 |
NaviSite | ログ解析を行い、異常検知や認証の確認を行っている。 |
Heartbyte | 視聴者同士を結び付けるためのメッセージングに利用している。 |
Alibaba | ログ解析とデータベースの更新頻度の統計算出に使用している。 |
Nodeable | クラウドの性能統計を算出するために使用している。 |
TwitSprout | SNS上の情報を収集し、特異な傾向が発生した場合に検知するために使用。 |
HappyElements | ソーシャルゲームにおけるユーザのアクティビティ解析に使用。 |
IDEXX Laboratories | 医療関係の情報網から提供される薬の利用効果の結果レポートを解析し、薬品の有効性を検証している。 |
Admaster | オンライン広告のクリック率の解析や、エラー発生時の検知に使用している。 |
SocialMetrix | オンライン上の情報を収集し、大統領選挙の結果予測に用いている。 |
Taobao | ショッピングサイトのログ解析に使用している。 |
Needium | Twitterから取り込んだ情報の投入とフィルタリングに用いている。 |
Parse.ly | ユニークユーザのカウントと、投稿内容の分析に用いている。 |
・・と、既にこれだけの企業で使用されている形になりますね。
基本的にはオンライントレード/オンライン広告の効果最大化、ログ解析や、Web上の情報のリアルタイム解析等がメインのようです。
ただ、大統領選挙や医療情報の統合といった分野もあり、適用できる分野が広いことが分かりますね。
これらの情報をベースに、「実際に何に使うか?」を詰めていきたいところですね。