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Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

Apache 初回リリースのStorm0.9.1のリリース内容は?

こんにちは。kimukimuです。

徐々に暖かくなってきていますね。春は目前です。

さて、つい先日Apache Stormとして初リリースとなる「0.9.1-incubating」がリリースされました!
#ちなみに前回リリースは「0.9.0.1」です。

今回リリース内容は大きく分けて、Apache Incubatorに移行したため発生したものと、
機能追加/不具合対応によるものの2つがあります。

節目のリリースですので両方についてリリースノートより主要な項目を紹介しますね。

1. Apache Incubatorとしてのリリース内容

ライセンスの変更

ライセンスが「Eclipse Public License - v 1.0」から「Apache License Version 2.0」に変更になってます。
今回の変更で今まで使っていた方が使えなくなる・・・ということはないのですが、
きちんとライセンスは確認した上で使うようにしましょう。

ビルドツールの変更

ビルドツールがLeiningen > Mavenに変更になりました。
これも使う上で何かが変わるというわけではありませんが、
Mavenになったことによって、JavaをやっているエンジニアがStormのソースを修正してビルドを行う・・・
ということがやりやすくなったとは思います。
ただ、Stormのコア部分がClojureで記述されていることには変わりありませんので、あしからず。

Mavenリポジトリ上のGroupIdの修正

今回のリリースによって、GroupIdが「storm」 > 「org.apache.storm」に変更になっています。
バージョンアップを行う時には気をつけましょう。

2. 機能追加/不具合対応によるリリース内容

通信モジュールのデフォルトがZeroMQからNettyに変更

今回のバージョンから通信モジュールのデフォルトがZeroMQからNettyに変更されました。
Making Storm fly with Netty | Yahoo Engineeringを見るに、パフォーマンス自体もNettyの方が高いようです。
加えて、依存性も少なくなるため、デフォルトになったのは納得がいく結果ではありますね。

Storm-UIの各項目にツールチップで解説を表示

Storm-UIで表示される各種項目に対してマウスオーバーした際にツールチップで解説が表示されるようになりました。
Storm-UIの動きはこれまでは実際にしばらく使ってみないといまいちわからないことも多かったため、
これは有難い機能追加ですね。

NimbusにTopologyをSubmitする際、設定に対するバリデーションが追記

NimbusにTopologyをSubmitする際に設定値に対する定型的なバリデーションが行われるようになりました。
TopologyにSubmitする際にはじかれない場合、クラスタ上でTopologyが走り出してからWorkerプロセスが
エラーで落ちて、復活してを繰り返す・・・ということが発生するため、意図しない動作を防止してくれますね。

「storm jar」コマンドによるTopology起動がWindows上で動作しない問題に対応

Stormは0.9.0の時点でZeroMQが必須では無くなったことによってWindows上でも動作するようになっていました。
ですが、一部のコマンドが動作しない個所があったため、問題が対応され、Windows上でもStormのフル機能が使用できるようになりました。
主流では無いとは思いますが、Windows上でもそれなりに使われているようですね。

3.今回のリリースのまとめ

今回のリリースはApacheに移行したことによるメンテナンスと、後は使い勝手に関わる箇所のリリースで、
何か大きな新機能が追加されたということはありませんでした。

ですが、今回のリリースでApacheへの移行が正式に完了したということにはなります。
以後はApacheとしてのリリースが続いていくはずですので、この先に期待、ですね。
それでは。
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