Taste of Tech Topics

Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

WGPの使い方(第1回:レイアウト・メニュー)


みなさん、こんばんは。
fujiiです。

5/9にWGPが公開となりました。
ネット上でもいくつか取り上げてもらいました。

技評
ITpro
Publickey

とはいっても、そもそもWGPはどうやって使えばいいの?
という方がたくさんだと思うので、このT3ブログでは、WGP Ver0.1の使い方について、
説明したいと思います。

ダウンロード

まずはWGPの入手方法から。
WGPの公式サイトに移動してください。

URLはhttp://wgp.sourceforge.netです。

トップページ右上のdownloadから媒体をダウンロードできます。
今回は、blankプロジェクトを選択して、blankプロジェクトをダウンロードしてください。
wgp_blank.zip」というファイルがダウンロードできると思います。

事前準備

ダウンロードした「wgp_blank.zip」を展開してください。
_blankというフォルダが作成されると思います。

WGPのブランクプロジェクトは現状、Strutsのブランクプロジェクトとなっていますが、
今回は画面のみを実装するので、WebContent以下のみを使います。

準備はこれだけです。
それでは、使い方を説明します。

インポート

まずは、htmlファイルを作ります。
今回は、「wgp_layout.html」とします。

次に、CSSのインポート。

ライブラリの中では、jQuery-uiとjeegoocontextは必須。
jqGridは任意です。

wgp.cssもインポートしてください。

<link rel="stylesheet" href="./lib/jQuery/css/jquery-ui-1.8.19.custom.css" type="text/css" media="all">
<link rel="stylesheet" href="./lib/jqGrid/css/ui.jqgrid.css" type="text/css" media="all"> <!-- ここは任意 -->
<link rel="stylesheet" type="text/css" media="screen" href="./lib/jeegoocontext/skins/cm_default/style.css" />
<link rel="stylesheet" href="./css/wgp.css" type="text/css" media="all">

次に、javascriptのインポート。
ライブラリの中では、jQueryjQuery-ui、jeegoocontextは必須。
raphael、dygraphs、flot、jsTree、jqGridは、使用するときにインポートしてください。

<!-- jQuery -->
<script type="text/javascript" src="./lib/jQuery/js/jquery-1.7.1.min.js"></script>
<!-- jQuery-ui -->
<script type="text/javascript" src="./lib/jQuery/js/jquery-ui-1.8.19.custom.min.js"></script>
<!-- jeegoocontext -->
<script type="text/javascript" src="./lib/jeegoocontext/jquery.jeegoocontext.min.js"></script>

最後に、WGPのベースとなるScriptをインポートします。

<!-- WGP:common -->
<script type="text/javascript" src="./js/common/dto/contextMenu.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/common/dto/wgpDomDto.js"></script>

<script type="text/javaScript" src="./js/constant/wgpConstants.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/constant/wgpStyleClassConstants.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/common/contextMenuCreator.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/common/common_wpg.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/common/wgpDomCreator.js"></script>

<!-- WGP:Menu -->
<script type="text/javascript" src="./js/bar/barItem.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/bar.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/item/windowBarItem.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/item/helpBarItem.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/item/saveIconItem.js"></script>

<script type="text/javascript" src="./js/bar/kinds/menuBar.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/kinds/toolBar.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/manager/barCreator.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/bar/manager/barManager.js"></script>

<!-- WGP:icon -->
<script type="text/javascript" src="./js/icon/divIcon.js"></script>

<!-- WGP:Widget -->
<script type="text/javascript" src="./js/widget/manager/widgetContextMenuManager.js"></script>

<script type="text/javascript" src="./js/widget/widget.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/widget/manager/widgetCreator.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/widget/manager/widgetManager.js"></script>

<!-- WGP:Window -->
<script type="text/javascript" src="./js/window/divWindow.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/window/manager/divWindowCreator.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/window/manager/divWindowManager.js"></script>

<script type="text/javascript" src="./js/perspactive/perspactiveTableViewArea.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/perspactive/perspactiveTable.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/perspactive/perspactiveTableCreator.js"></script>
<script type="text/javascript" src="./js/perspactive/perspactiveTableManager.js"></script>

<script type="text/javascript" src="./js/wgp.js"></script>

現状、インポートするファイルが多くなってしまっていますが、
この辺りは今後整理したいですね。

レイアウト

WGPではまず、パースペクティブと呼ばれる画面の土台を構築します。
パースペクティブを作るためには、HTMLで土台となるdivタグを作成ます。
idをつけてください。今回は「persArea」とします。

<div id="persArea"></div>

このdivタグに対して、JavaScript上でビューを構築します。
図のようなレイアウトを作成してみます。

まずは、ビューを構築する領域を示すオブジェクトを作成します。
scriptタグの中で、以下を記述してください。

var viewArea1 = new perspactiveTableViewArea();
var viewArea2 = new perspactiveTableViewArea();
var viewArea3 = new perspactiveTableViewArea();

perspactiveTableViewAreaが領域の基となるオブジェクトです。

次に、ビューに大きさを与えます。
横幅はwidth、縦幅はheightを設定してください。
また、rowspan,colspanを指定することで、ビューを結合できます。

// ビュー1
viewArea1.width = 300;
viewArea1.height = 875;
viewArea1.rowspan = 2;

// ビュー2
viewArea2.width = 968;
viewArea2.height = 700;

// ビュー3
viewArea3.width = 968;
viewArea3.height = 175;

最後に作成したビューを配列に設定し、perspactiveTableManageのinitializePerspactiveTableを呼びます。
引数には、パースペクティブを示すdivタグのIDとビューの配列を渡します。

var table = [
		[viewArea1, viewArea2]
		,[viewArea3]
	];

var persManager = new perspactiveTableManager();
persManager.initializePerspactiveTable("persArea", table);

これで、レイアウトの作成は完了です。
単に枠組みができるだけでなく、各ビューの外枠にマウスカーソルを当てると、
ビューの大きさが変更できます。

また、ビュー右上のアイコンで、
最小化・最大化、非表示ができます。

メニュー

次に、メニューを作成します。

先ほどと同様に、メニューとなるdivタグを作ります。
パースペクティブの直前に定義します。

<div id="menuBar_" style="width:1280px; height:20px;"></div>

このdivタグに対して、JavaScript上でメニューを構築します。
今度は、barManagerオブジェクトを作成し、addBarメソッドを呼んでください。

引数には、メニューを作成するオブジェクト名とdivタグのIDを指定します。

// メニューバーの生成
var barManager_ = new barManager();
barManager_.addBar("menuBar", "menuBar_");

あとは、menuBarオブジェクトを定義すれば完成です。
以下のようにbarオブジェクトを継承したオブジェクトを作成します。

var menuBar = function(){
	// メニューバーのID
	this.bar_name = "menuBar";
	// メニューバーに対して適用するスタイルクラス
	this.bar_class = [ wgpStyleClassConstants.BAR_AREA, wgpStyleClassConstants.MENU_BAR_AREA];
	// メニューバー内に表示する内容
	this.bar_item = {
		"helpBarItem" : new helpBarItem()
	};
	// メニューバー内に表示する内容に対して適用するスタイルクラス
	this.bar_item_class =
		[ wgpStyleClassConstants.BAR_ITEM_AREA, wgpStyleClassConstants.MENU_BAR_ITEM_AREA ];
};
menuBar.prototype = new bar();

bar_nameはIDに使用されます。(正確にはbar_name + メニュー番号がIDです。)
bar_classとbar_item_classはおまじないと思ってください。

bar_itemの定義を増やすことにより、メニューバーにメニューを増やす事ができます。
今回はヘルプメニューを作ります。

それでは、helpBarItemを作ります。
以下のようにbarItemオブジェクトを継承したオブジェクトを作成します。

function helpBarItem(){
	// 要素の名称
	this.bar_item_name = "help_bar";
	// 要素のタイトル
	this.bar_item_title = "Help";
	// 要素の属性
	this.bar_item_attributes = {};
	// 要素のスタイルクラス
	this.bar_item_class = [];
	// 要素のスタイル属性
	this.bar_item_styles = {};
}
helpBarItem.prototype = new barItem();

bar_item_titleを変更すれば、メニューのタイトルを変えられます。
また、bar_item_attributesで属性を、bar_item_classでクラスが指定できます。

次に、メニューの詳細を作ります。
メニューはsetEventFunction内で作ります。

/** バー要素にイベントを設定する。 */
helpBarItem.prototype.setEventFunction = function(){

	// クリックされた際に表示するコンテキストメニューを設定する。
	var contextMenu0 = new contextMenu("homePage", "Home Page");
	var contextMenuArray = [ contextMenu0];

	// コンテキストメニューを初期化
	contextMenuCreator.initializeContextMenu(this.bar_item_name, contextMenuArray);

	// クリック時に表示するコンテキストメニューを生成
	var option = {
		event : "click"
		,openBelowContext : true
		,onSelect : function(event, target){
			if(event.currentTarget.id == "homePage"){
				document.location = "http://wgp.sourceforge.net";
			}
		}
	};
	contextMenuCreator.createContextMenu(null, this.bar_item_name, option);
};

contextMenuオブジェクトを作成し、
contextMenuCreatorのinitializeContextMenuメソッドを呼びます。

メニューを複数作りたい場合は、contextMenuArray を指定すれば作れます。

最後にcontextMenuCreatorのcreateContextMenuを呼べば、画面にメニューが表示できます。

これで図のような画面が完成です。
Home Pageというメニューを押せば、WGPの公式サイトに遷移します。

今回作成したものについては、こちらからダウンロードできます。
wgp_layout.zip 直

今後は、WGP上でツリーやグリッドを表示させる方法や、
デモのようにブラウザ上でリッチな画面を作成する方法について、説明したいと思います。