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Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

AWSで生成AIアプリの開発が可能な『PartyRock』でポエムアプリを作ってみた

こんにちは、先日千葉に遊びにいったらアクアライン通行止めで東京湾迂回する羽目になった菅野です。

ChatGPTにて手軽にアプリケーションを自動で生成できるGPTsが世の中では大きな反響を呼んでいます。
プログラミングレスでChatGPTを利用するアプリを生成できるので、プログラマー以外の人がどんどん生成AIを利用するような流れが出来つつありますね。

さて、そのような流れにのってAmazonBedrockを利用してアプリを生成、共有するサービス、PartyRockがAWSからリリースされました。 早速利用してみましょう。

https://partyrock.aws/partyrock.aws

PartyRockの始め方

アカウントの作成

PartyRockはAWSが提供するサービスではありますが、AWSアカウントとは別のアカウントを作成する必要があります。
PartyRockのサイトにアクセスし、Sign inボタンを押下するか、Build your own appを選択し、生成したいアプリの条件を入力後にアカウント作成ダイアログが表示されます。 現時点ではGoogle, apple, amazonのアカウントを利用してのサインインのみ対応している模様です。

全体的にDJ、パーティーをテーマにしたポップなサイトデザインになっており、エンジニア以外の人でも手軽に利用してほしいというAWS側の意図を感じますね。

PartyRockにかかる料金

現時点では、PartyRockは無料トライアル中のためアカウント作成のみで無償で利用することができます
将来的には有償化すると思われますので、様々なアプリを試しに作ってみるなら今のうちにやってみるのがよさそうです。

実際にPartyRockでアプリを生成してみた。

それでは実際にPartyRockでのアプリ生成を試してみましょう。

Build your own appを押下すると、アプリケーション生成ダイアログが表示されるので、 そこに作りたいアプリの説明を入力します。
PartyRockのFAQでは、英語のみ対応となっておりますが、一応日本語で入力してもアプリは生成されるみたいです。
ただし、生成されるアプリは英語で説明されます。

生成したいアプリの内容を入力、Generate appを押下し、しばらくたつとアプリケーションが生成され、以下のような画面が表示されます。

赤枠で囲んだウィジェットがアプリの入力欄、今回のアプリでは作成したいポエムのテーマを入力する欄です。
そしてその下部にある黄緑色のヘッダのウィジェットがそれぞれポエムと挿絵を生成する出力欄になります。

試しに「紅葉」をテーマにポエムと挿絵を生成してもらいましょう。

以下のようなポエムと、挿絵が生成されました。

木々は色づき始めた 葉っぱの色はくれないに変わる 赤と橙と気が混ざり合い 美しい光景が広がる 小川だって紅葉を映す 風で葉は舞い落ちた 立ち木の上は色づき終えた 新芽が地面に散らばる  
年を経た木々は決別の時 自然の楽しみを見せてくれた 来る春を待ちわびる心に 紅葉が残した思い出  

PartyRockのアプリを編集

それぞれのウィジェットは個別に編集することが可能です。

右上に表示されているスライダーアイコンをクリックすることで、編集内容が表示されます。
それぞれのウィジェットでは以下の項目を編集できます。

  • 入力ウィジェット

    タイトル、プレースホルダー、初期入力値等を設定できます。

  • 固定文字ウィジェット

    タイトル、文章を設定できます。

  • テキスト生成ウィジェット

    タイトル、テキスト生成モデル、プロンプト、モデルへのパラメータを設定できます。
    利用できるモデルは、Claude, Claude Instant, Jurassic-2 Mid, Jurassic-2 Ultra, Commandが選択できる模様です。
    プロンプト内で@を入力すると、それぞれのウィジェットの参照が選択できます。

  • 画像生成ウィジェット

    タイトル、プロンプトを設定できます。
    テキスト生成とは異なりモデルの指定はできない模様です。Bedrockがバックグラウンドで動作していることを考えると、Stable Diffusionが動いているものと推察されます。

今回のアプリでは生成されませんでしたが、ChatBotを利用するウィジェットも存在します。

  • ChatBotウィジェット

    タイトル、プレースホルダー、テキスト生成モデル、初期表示メッセージ、プロンプト、モデルへのパラメータを設定できます。

これらのウィジェットは自由に追加、削除できます。
追加する際には、上部のAdd Widgetボタンから、削除はそれぞれのウィジェットの編集メニュー下部のDelete Widgetから実行できます。

また、それぞれのウィジェットはドラッグでの移動や、サイズの変更も可能です。

作成したアプリの公開

アプリ作成時点ではPrivateに設定されていますが、作成したアプリはPublicに設定して公開することも可能です。
画面上部のMake public and Shareから公開できます。

今回作成してみたポエム生成アプリも公開したので以下のURLから試してみてください。

https://partyrock.aws/u/Ashihito/g4tODbku5/Poetry-and-Illustration-Creator

まとめ

AWSが提供する生成AIアプリを作成、公開するサービスPartyRockの紹介をしました。
AmazonBedrockがバックグラウンドで動作しているので、様々なモデルを利用できるのがGPTsとの差分になるように思います。
いずれにせよAIを活用するアプリをエンジニア以外の人が手軽に作成できる世の中になってきており、今後の動向もますます目が離せません。
それでは。

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