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Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

ChatGPTのAdvanced Data Analysisで、デフォルトで存在しないライブラリを利用する方法

月がきれいな季節になってきましたが、花より団子なので月見団子や月見バーガーに目移りしてしまう菅野です。

前回ブログでは、diagramsを用いてAWSの構成図を描いてもらうPythonスクリプトを作成してもらいました。
acro-engineer.hatenablog.com

そこでも記載した通り、Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)環境ではdiagramsのライブラリがインストールされていないため、Advanced Data Analysis上で構成図の生成はできませんでした。

しかし、ライブラリを自前でアップロードすることで、そのライブラリをAdvanced Data Analysisでも利用可能にできるようになるようです。
そこで今回は、やり方を変えて、Advanced Data Analysisを利用してAWS構成図の作成まで実行してもらいましょう。

アップロードなしで実行を依頼した場合。

まず最初に素のAdvanced Data Analysisで前回と同じようなAWS構成図を描いてもらうように依頼してみましょう。
(中略)

Advanced Data Analysis環境に存在しないライブラリの実行を依頼した場合このようにエラーになって実行することが出来ません。

ライブラリのアップロード

それでは早速diagramsライブラリをアップロードして実行してもらいましょう。

ローカル環境でpipインストールを実行し、インストールされたライブラリファイルをZIP化する

Advanced Data Analysisの環境とあわせたPythonのバージョンのローカル環境を作成し以下のコマンドを実行し必要なライブラリをインストールします。
詳細な手順は省きますが、今回は、Pyenvを利用してクリーンなPython環境を構築しました。

pip install diagrams

ローカルに作成したPython環境にて、以下のライブライのファイル群がLibs/site-packagesディレクトリ内に追加されました。

ライブラリをZIP化してアップロードし、解凍するように依頼する

インストールしたライブラリをZIP化し、ChatGPTに添付します。
ZIP化する際はsite-packagesディレクトリ自体をZIP化するのではなく、site-packages配下のディレクトリを全選択してZIPファイルを作るようにしましょう (展開後のディレクトリが入れ子になるとうまくライブラリとして利用できないことが多いです。)

無事、アップロードしたライブラリを利用してAWS構成図を作成してくれました。 ダウンロードした画像ファイルの結果がこちら。

一部の構成について記載の調整が必要になりますが、 試行錯誤もChatGPT上で完結するため
いちいちコードのコピーをして実行、結果に対して依頼を投稿という手間がかからずスムーズに作成できそうです。

まとめ

Advanced Data Analysis上にライブラリが存在せず、コードが実行できないオペレーションについてもライブラリをアップロードすることで実行できることを検証しました。
こちらの機能を活用することで、より幅広い内容にAdvanced Data Analysisを活用できそうです。
今後も生成AIでどういったことが実行できるのか検証していこうと思います。
それでは。

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