Taste of Tech Topics

Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

簡単にオリジナルChatGPTアプリが作れる『GPTs』で、ドット絵生成チャットを作成

こんにちは、安部です。 11月なのに暑かったり寒かったしますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、先日のOpenAI DevDay、大変な盛り上がりでしたね。

様々な新機能が公開され、GPT関連がさらなるパワーアップを遂げました。

DevDayは基本的に開発者向けのイベントですが、一般ユーザ向けの新機能も公開されました。

それがGPTsです。

今回は、GPTsが使えるようになったので試してみたいと思います。

GPTsとは

GPTsとは、GPT Builderを使ってノーコードで簡単にChatGPTをカスタマイズできるサービスで、今のところ有料ユーザのみが使用できます。

ChatGPTは特定タスク向けのサービスではありませんが、精度の良い回答をもらおうと思ったらプロンプトを工夫したり事前情報をたくさん与えないといけなかったりしますよね?

GPTsは、あらかじめ特定の目的を持たせたChatGPTの変種(GPTsと呼ばれます)を作っておくことで、それらの問題を解消できます。 今月末には、ストアも公開され、作成したGPTsを公開できるようになるそうです。

では、実際にGPTsを作成しながらGPT Builderの使い方を見ていきましょう。

GPT Builderの使い方

まずはChatGPTにアクセスします。 すると、左上に「Explore」というボタンがあるので、こちらをクリックします。 (表示されない方は、残念ながらまだGPT Builderが使えないので辛抱強く待ちましょう!)

すると、以下のように自分が作ったGPTs・最近使ったGPTs・OpenAI製のGPTsの3つが表示されます。

「Create a GPT」をクリックしましょう。すると、GPT Builderが起動します。

左サイドの画面で、対話形式でGPTsを作成することができます。 概ね以下のようなことを聞かれますが、何回か試すと毎回微妙に聞かれる内容が多少違います。

  • 何を目的とするGPTsか
  • GPTsの名称。提案してくれる。
  • サムネイル画像。目的・名称から生成してくれる。会話で変更を加えることも可能。
  • GPTsの返答/提案の仕方。(直接的で分かりやすいか、説明的で詳細か。)
  • GPTsの口調。(フォーマルか、カジュアルでフレンドリーか。)
  • 禁止事項や言及してほしくないこと。
  • 回答するのに情報不足の場合、詳細情報を求めるか一般論を回答するか?

サンプルとして、ゲーム用のドット絵を生成してくれるGPTsを作る場合の実際の会話の様子をテキストで載せておきます。

起こしてみると長く見えますが、かかった時間は5分程度でした。

【GPT Builder】
Hi! I'll help you build a new GPT. You can say something like,
 "make a creative who helps generate visuals for new products" 
or "make a software engineer who helps format my code."

What would you like to make?

【You】
make a professional designer who helps make pixel arts for video games.

【GPT Builder】
How about naming this GPT "Pixel Art Pro"? Does that sound good to you?

【You】
Sounds nice!

【GPT Builder】
~ ここで生成されたサムネ画像が表示される ~
Here's the profile picture we have for Pixel Art Pro. It's a pixelated image of a classic arcade-style joystick with a vibrant color palette. Do you like this, or would you like to make any changes?

【You】
No. It's perfect.

【GPT Builder】
Great! Let's fine-tune how Pixel Art Pro will interact with users. What type of guidance and support should it prioritize
when assisting users with their pixel art projects?

【You】
I would like Pixel Art Pro to suggest pixel art based on the game and character settings provided. 
If I present a piece of pixel art, please critique and offer advice on it.

【GPT Builder】
Great, Pixel Art Pro is set up to provide tailored pixel art suggestions and constructive critiques.

Now, in what situations should Pixel Art Pro ask for more information,
and when should it make assumptions to provide a quicker response?

【You】
Please ask for more background knowledge about the game when it's necessary to create good pixel art. 
If there are no critical issues, feel free to make assumptions and respond accordingly.
Please share the assumptions you make.

【GPT Builder】
Pixel Art Pro will seek more game details when necessary and will share any assumptions
made during less critical decisions to maintain transparency.

Lastly, would you like Pixel Art Pro to have a particular way of speaking, such as formal, casual, enthusiastic, or any other tone?

【You】
casual, please

【GPT Builder】
Pixel Art Pro is now tuned to have a casual and approachable tone.

Feel free to try out Pixel Art Pro in the playground, which is a separate chat dialog to the right.
If you'd like any refinements to its behavior, what would they be?

【You】
It's perfect!

【GPT Builder】
Awesome! If you ever think of any adjustments or new features for Pixel Art Pro
 just let me know. Enjoy creating with your new pixel art assistant!

日本語で回答できますが、質問はすべて英語でされます。作成完了したら、画面右上の「Save」ボタンを押します。 GPTsの公開設定が選べます。

このような手順でできあがったGPTsがこちらです。 公開設定にしておいたので、ご自由に触ってみてください。

chat.openai.com

では、動かしてみてみましょう!

GPTsを動かしてみる

自分で作成したGPTsは、ChatGPTの左上、「Explore」ボタンの上に表示されます。

表示されているサムネをクリックすると、GPTsとの対話が開始します。

サイバーパンクの世界観の主人公画像を作ってもらいました。

女性と男性を作ってもらいましたが、どちらも男性に見えるので女性Verだけ再作成を依頼。

さらに、オフィスの画像も作ってもらいます。 どうも「複数枚」という指示は無視されてしまうのですが、デザインはいい感じですね。

素のChatGPTとの比較

では、全く同じプロンプトを素のChatGPTに入力してレスポンスを見てみましょう。

当然ですが、ピクセルアートであることを指示していないので、普通のイラストが生成されました。 この後追加でいくつか指示を与えることで、ゲームで使えそうな画像を出力させることができました。

GPTsであれば、あらかじめ目的などを指示してあるため、そのようなやり取りを大幅に減少させられます。

GPTsの編集

作成済みのGPTsを編集することもできます。 「Explore」ボタンから、作成したGPTsの「Edit」ボタンをクリックします。

開いたGPT Builderで「Configure」タブを開くと、設定項目が表示される。

特筆すべき設定項目としては、以下の項目でしょうか。

「Conversation startars」とは、新しい会話を始めた時にテキスト入力欄の上部に表示される選択肢です。 素のChatGPTでは、あまり役に立たない選択肢が表示されていますが、これをカスタマイズできます。

また、「Upload files」から、ファイルをアップロードしてGPTsの知識に追加することができます。 これにより、さらにオリジナリティーを持ったGPTsが作成できます。

「Capabilities」と「Actions」では、ウェブブラウジング・画像生成・Code Interpreter・Function callingの設定ができます。

まとめ

GPT Builderを触ってみましたが、対話形式で非常に簡単にオリジナルのGPTsが作成できました。 自分が持っているデータなどをアップロードしておくこともできるので、かなり挙動をカスタマイズしたGPTsも作成できそうです。 色々と作成してみて、ChatGPTをさらに便利に活用したいですね!

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