Taste of Tech Topics

Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

ElasticON Security Japanに参加してきました!

こんにちは、ノムラです。

Elastic社のイベントである、「ElasticON Security Japan」が11/05に開催されました。
最近は各ソリューション毎のElastic社のイベントが多く開催されており、新しい知識や刺激を得る機会が多く、とても充実しています。

今回のイベントもオンライン上の開催となり、専用のウェブサイト上で配信を観たりコミュニケーションを取れる形式となっています。
f:id:acro-engineer:20201106053845p:plain:w800

増大するセキュリティリスクに対して、どのようにElastic Stackを活用していくかについて、
テクニカルセッションとユーザ事例のセッションの発表がありました。

カンファレンス概要

アジェンダ

  1. オープニング
  2. 基調講演 Elastic Security その進化とビジョン
  3. Elastic Security 包括的な可視性の確立
  4. 脅威検知を自動化する
  5. Elastic Security Operationalize
  6. ユーザ事例
  7. クロージング

今回はその中で、

  • 基調講演 Elastic Security その進化とビジョン
  • Elastic Security 包括的な可視性の確立
  • ユーザ事例

についてご紹介します。

セッション内容

1. 基調講演 Elastic Security その進化とビジョン

Elastic Securityの概要や、今後のビジョンについてのセッションでした。

概要

昨今のセキュリティ課題に対して、Elastic Securityがどのように対応していくかについての紹介でした。
f:id:acro-engineer:20201106055956p:plain:w460f:id:acro-engineer:20201106060011p:plain:w460

今後のビジョン

既存のWindowsLinuxの端末のOSに追加して、より広域なユースケースへの適用を打ち出していくそうです。
f:id:acro-engineer:20201106061431p:plain:w800

DNSやネットワーク機器等の社内に構築されたセキュリティ基盤からクラウドサービス等へも適用可能なため、非常に広いユースケースに対応していると思いました。

2. Elastic Security 包括的な可視性の確立

次は、セキュリティのデータ分析に関する4つの課題に対して、どのようにElastic Securityを活用し対応するかについてのセッションでした。
f:id:acro-engineer:20201106063202p:plain:w800

どんなデータを収集するか/どのようにデータを収集するか

データ収集はElastic Agentを活用することで、よく利用されるプロダクトのログは簡単に収集を開始することができます。
もちろんECS(Elastic Common Schema)に合わせてデータを登録することで、オリジナルフォーマットのログであっても分析することが可能です。
f:id:acro-engineer:20201106064627p:plain:w800

私自身試しに触ってみた際に、端末へのエージェントのインストールから収集開始までが非常に簡単だったこと(Windows OSへの適用は5分位で可能でした)はとても驚きました。

どのようにデータを管理するのか?

Hot-Warmアーキテクチャを有効に活用することで、効率的にデータを管理することが可能です。
また去年からFreezeインデックスも利用可能となり、より大量のデータを保持/管理することが可能となりました。
詳しくは下記ブログをご参照ください。
www.elastic.co

どのように実行可能にしていくか?

現状で200以上標準で用意されている、検知ルールを活用することで、多様な攻撃を検知することが可能です。
またカスタマイズルールも作成可能なため、標準機能だけでは網羅できない部分もカバーできるようになっています。
f:id:acro-engineer:20201106071143p:plain:w800

3. ユーザ事例の紹介

①Elastic Cloud を利用したセキュリティ監視の事例(横河電機株式会社 塩崎氏)

外部委託していたセキュリティ監視業務を、Elastic Cloud + Elastic Securityを活用することでグローバルで統合した事例の紹介でした。
グローバルの各拠点毎に異なるソリューションを利用しセキュリティ監視を行っていたため、統合的に監視することが可能なElastic Stackを採用したとのことです。
f:id:acro-engineer:20201106073505p:plain:w460f:id:acro-engineer:20201106075001p:plain:w460

また個人的に気になったのは収集したデータの可視化/分析の部分です。
全てのリージョンを一覧で可視化した、Overviewのダッシュボードから各リージョン、各製品毎のダッシュボードへドリルダウンしていく構成は、
先日のElasticON Globalのブログでも記載したダッシュボード同士を移動できるドリルダウン機能が活用されているのかな、と想像を膨らませていました。
(ElasticON Globalについては下記のブログをご覧ください)
acro-engineer.hatenablog.com
acro-engineer.hatenablog.com

②大規模スレットインテリジェンス基盤の運用事例 Elasticセキュリティ活用ケース紹介(株式会社ラック 山城氏、ザナシル アマル氏)

グローバルに設置したハニーポッドへの攻撃ログの分析基盤として、Elastic Stackを採用した事例についての紹介でした。

この事例紹介では特になぜElastic Stackを採用したのか?という点についての話が勉強になりました。
f:id:acro-engineer:20201106080556p:plain:w800

コスト面だけでなく、様々な切り口からの可視化、データ投入後のデータ加工が可能であるため、Elastic Stackを採用したとのことでした。
私自身も普段Elastic Stackを活用している中で感じるメリットの1つです。

まとめ

今回ご紹介できなかった、他セッションではElastic Securityの検知ルールの詳細や、検知ワークフローについて紹介されているので気になった方は後日ビデオが公開されると思いますので、是非ご覧ください。

簡易にデータ収集/分析を始めることができ、かつ非常に多くの検知ルール、検知用機械学習ジョブが標準で利用可能なElastic Securityは非常に強力なソリューションだと思いました。
現場で実際に活用できるように、引き続き情報を仕入れていきたいと思います。

それでは。

Acroquest Technologyでは、キャリア採用を行っています。

  • ディープラーニング等を使った自然言語/画像/音声/動画解析の研究開発
  • Elasticsearch等を使ったデータ収集/分析/可視化
  • マイクロサービス、DevOps、最新のOSSを利用する開発プロジェクト
  • 書籍・雑誌等の執筆や、社内外での技術の発信・共有によるエンジニアとしての成長

 
少しでも上記に興味を持たれた方は、是非以下のページをご覧ください。

世界初のElastic認定エンジニアと一緒に働きたい人Wanted! - Acroquest Technology株式会社のデータサイエンティストの求人 - Wantedlywww.wantedly.com