Taste of Tech Topics

Acroquest Technology株式会社のエンジニアが書く技術ブログ

CVのトップカンファレンスCVPR2021へ参加しました

皆さんこんにちは。
@tereka114です。最近、気温が上がってとても暑くなりましたね。

この季節恒例のCVPR2021が先日開催され、今年もリモートで業務後に動画を見たり、論文読んだりして参加していました。
この記事では、CVPR2021の簡単な紹介をしたいと思います。

CVPR2021

CVPRはコンピュータビジョンを扱うアメリカの学会で、6/19(土)〜6/25(土)の日程で開催されていました。
学会の正式名称はComputer Vision and Pattern Recognitionです。

cvpr2021.thecvf.com

昨年からオンラインで開催されており、昨年はリアルタイムで参加していましたが、今年は仕事が終わってから動画を確認するスタイルにしました。
前回のCVPR2020は、COVID-19の影響により急遽オンラインのみとなりました。その影響か、サイトがしばらく遅いことがありました。
しかし、今年はサイトが遅くなることもなく、Workshop/TutorialもYoutubeで配信されて後から確認できるようになっているなど、主催側がオンライン会議慣れしてきた感があります。

タイムゾーンがほぼ異なる私も大きく困りませんでした。

今年の特徴

今年の特徴は次の通りです。
昨年と比べて、論文の提出数が増え、参加者はそのままの傾向です。
参加者がそのままの傾向なのはリモートになったことで論文読むのと変わらない状況になったのが一つの原因でしょうか?

参加者:6800人(前年度同等)
論文数:1600枚/7000枚(Accept/Submission)、前年度比10%増
論文執筆者の国籍:中国、アメリカ、韓国が多い。

相変わらず論文数は多いこともあり、とてもではないですが、読み切れる数ではないので、抽出して動画を見たり読んでいます。
気づいていなかったのですが、公式から6/24に論文検索の素晴らしいサイトができているのでそこをチェックするだけでも楽しそうです。

見つけた論文や著者に類似している論文を探すのに便利なサイト
paper search1

f:id:tereka:20210702140246p:plain:w700

CVの分野ごとの論文を探すのに便利なサイト
paper search2

f:id:tereka:20210702140100p:plain:w700

学会の様子

全体的な傾向

昨年と比べてもより、3Dの技術の傾向は強く出ていました。
また、後述するContinual Learningの分野がOralでちらほらと見られるなど、注目される分野も変わってきたのではないかと考えています。
※今年は残念ながら論文のタグクラウド発表がありませんでした。

サイトでは直接質疑応答ができるビデオ会議や動画のページでテキストでやり取り可能なコンテンツや録画済のInvited Talkなどもあり、
TimeZoneを超えて、自由に参加ができる状態なのが個人的には良い流れだと感じています。

参加したWorkshop/Tutorial

興味ある論文は読み進めている段階ですので、参加したワークショップについて簡単に紹介します。

1. Responsible Computer Vision

sites.google.com

コンピュータビジョンにおける差別や信頼性、データセットの評価などを議論するワークショップです。
大規模なシステムを組んだ際に性別など実際の問題と関係のないような要素で評価されるようなシステムはよくありません。
そのデータセットの評価などで利用できる指標や影響度を消すような手法の紹介がありました。

このような問題は研究よりも、より業務上非常に重要な要素ですので、実際の業務にも活かしたいと思います。

2. Continual Learning in Computer Vision

Continual Learning(継続学習)と呼ばれる分野のWorkshopです。

2nd CLVISION CVPR Workshop

Continual Learningはあるデータを学習させたモデルに対して、新しいデータを継続的に学習させていく中で過去のを忘れないようにするものです。

例えば、TaskAを学習させたモデルAがあり、そこに、新しくTaskBを学習させます。
この 場合にTaskBのみを判定できるがTaskAのデータが判定できなくなる、といった事が多くありました。

これらを工夫により、TaskAとTaskB、どちらも判定できるようにしようといった試みです。
全てのデータを保有するのが難しいが、継続的に新しいデータを学習させ続けるようなケースに便利です。

最後に

昨年よりもリモートでも非常に参加しやすくなりました。
参加者と直に会えない、ポスターの集まりを見れないなど、
リモートならではの課題はまだまだありますが、参加して良い刺激が得られるカンファレンスだったと感じています。

来年はCOVID-19が収まってリアルタイムに参加してみたいです!

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